2020年4月6日月曜日

 月曜日でまた日常が始まる。いつもの通勤、いつもの仕事、それはまだ終らない。緊急事態宣言が出ても、一部のサービス業以外はまだ基本的に変わらない日常が続きそうだ。
 コロナでなくても怪我や別の病気になった時、病院はちゃんと対応してくれるのか、心配になる。くれぐれも無理はしないようにしないと。
 染井吉野がまだ残っている中で八重桜が咲き始めた。八重桜がだいたい春の最後の桜となる。弥生の月もだいぶ丸くなった。

   ググっても謎の解けない恋の道
 長閑な日々を引き籠りつつ

 それでは「兼載独吟俳諧百韻」の続き。

 八十三句目。

   面目もなき春のさびしさ
 秘蔵する花をば根より引にけり   兼載

 秘蔵していた花を根から引き抜くって、一体何があったのか。盗難?それとも御頭へ花もらはるるめいわくさ?
 いずれにしても面目ない。
 八十四句目。

   秘蔵する花をば根より引にけり
 はや梅干をもたじ行末       兼載

 根こそぎ引き抜かれた花は梅で、梅干が作れなくなった。
 八十五句目。

   はや梅干をもたじ行末
 やせもののすこのみとものゑらまれて 兼載

 「痩せ者の凄の身友の笑らまれて」だろうか。痩せ細って気味悪げな姿を友に笑われる。前句をご飯のおかずにする梅干すらない貧しさと取り成したか。
 八十六句目。

   やせもののすこのみとものゑらまれて
 顔を苦めつほうをすちめつ     兼載

 苦虫を噛み潰したような顔で頬に筋を寄せる。変顔で友を笑わせているのだろう。
 八十七句目。

   顔を苦めつほうをすちめつ
 絵にかける五百羅漢の成をみよ   兼載

 大徳寺の『五百羅漢図』などのイメージだろうか。
 八十八句目。

   絵にかける五百羅漢の成をみよ
 坊主は常にいさめこそすれ     兼載

 坊さんは五百羅漢のように立派に成れと諌めるけど、その姿を見ると、あまり成りたくはない。

0 件のコメント:

コメントを投稿