今日は一日冷たい雨が降った。
これから先の季節は水害にも気をつけなくてはならない。従来のような体育館にみんな詰め込むような避難所だと集団感染の危険もある。
露を踏み分け御朱印の列
レーシングスーツは旅の衣にて
それでは「五人ぶち」の巻の続き。
二表。
十九句目。
はや茶畑も摘しほが来る
さらさらと淀まぬ水に春の風 芭蕉
これは景色を付けて軽く流した句か。
二十句目。
さらさらと淀まぬ水に春の風
鑓の印に夕日ちらちら 野坡
「槍印」はコトバンクの「大辞林 第三版の解説」に、
「行列または出陣の時、槍の印付の環に付けて家名を明らかにした標識。」
とある。
大名行列の川を渡る光景だろうか。
二十一句目。
鑓の印に夕日ちらちら
行儀能ふせよと子供をねめ廻し 野坡
大名行列の見物は庶民の娯楽だったという。
大人はそれなりに礼儀をわきまえているが、子供はそうもいかない。槍持ちに怒られたりする。「ねめ」は睨むということ。「ねめつける」は今でも使っている地方があるという。
二十二句目。
行儀能ふせよと子供をねめ廻し
やき味噌の灰吹はらいつつ 芭蕉
行儀よくしろと言いながら自分は焼き味噌の灰を吹き払ったりする。当時のあるあるだったのだろう。
二十三句目。
やき味噌の灰吹はらいつつ
一握リ縛りあつめし届状 芭蕉
「縛り」は「くくり」と読むらしい。
焼き味噌をおかずにご飯をかき込み、飛脚はあわただしく届状をつかんで走り出す。
二十四句目。
一握リ縛りあつめし届状
けふも粉雪のどつかりと降 野坡
「粉雪」は「こゆき」だがどっかりと降るから小雪ではないようだ。
雪の中を走る飛脚は大変だ。粉雪だけではなく風さえ吹き過ぎるか。
0 件のコメント:
コメントを投稿