今日も天気が良くて暖かかったせいか、外を散歩する人も多く、車も渋滞した。
昨日のミュージックステーションではタモリが他の出演者と二メートル以上の距離を置いていたが、その一方でアイドルグループは相変わらず密集したフォーメーションで、激しく運動しながら歌っていた。大丈夫だろうか。集近閉に注意。
今日のラジオではZoomを使って、パーソナリティーやゲストが自宅から放送していた。
異世界にハーレム展開描くにも
何の嫉妬か見つからぬ本
それでは「兼載独吟俳諧百韻」の続き。
六十九句目。
うつり臥たる春のやま里
ゆかれずよせんきのおこる旅の道 兼載
「せんき(疝気)」はコトバンクの「世界大百科事典 第2版の解説」には、
「近代以前の日本の病名で,当時の医学水準でははっきり診別できないまま,疼痛をともなう内科疾患が,一つの症候群のように一括されて呼ばれていた俗称の一つ。単に〈疝〉とも,また〈あたはら〉ともいわれ,平安時代の《医心方》には,〈疝ハ痛ナリ,或ハ小腹痛ミテ大小便ヲ得ズ,或ハ手足厥冷シテ臍ヲ繞(めぐ)リテ痛ミテ白汗出デ,或ハ冷気逆上シテ心腹ヲ槍(つ)キ,心痛又ハ撃急シテ腸痛セシム〉とある。江戸時代の《譚海》には,大便のとき出てくる白い細長い虫が〈せんきの虫〉である,と述べられているが,これによると疝気には寄生虫病があった。」
とある。
腹痛で旅の途中だが春の山里で動けなくなる。
七十句目。
ゆかれずよせんきのおこる旅の道
ふるひわななき火にもあたらず 兼載
腹痛に悪寒が伴うというと、腹膜炎やアニサキスなどが考えられる。旅宿では火で暖をとることもできない。薬缶の下の寒さ哉になる。
七十一句目。
ふるひわななき火にもあたらず
あれをみよ唐物すきの雪の暮 兼載
これは骨董のコレクターは火事を恐れて火を焚かないということだろうか。
七十二句目。
あれをみよ唐物すきの雪の暮
目をもちながらかよふ坊てら 兼載
「目を持つ」というのは鑑定眼のこと。お寺のいろんな宝物を見てみたいし、お寺のほうも鑑定してほしいから、利害は一致する。
七十三句目。
目をもちながらかよふ坊てら
海草を売共俗はよもくはし 兼載
日本の食卓には欠かせない昆布、若布、ひじき、海苔も、室町時代にはもっぱら僧坊料理や茶懐石に用いられる程度で、庶民にはあまり普及してなかったのだろう。
七十四句目。
海草を売共俗はよもくはし
心にはれてかつぎもやせん 兼載
海藻売りは寺社や貴族相手の商売だから名誉ある仕事なので、晴れて仕事に励みましょう。
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