2020年4月14日火曜日

 今日は仕事で遅くなったので「五人ぶち」の方は一休み。
 感染者が少しづつ増えて行くというのも、危機感を鈍らせる原因の一つなのだろう。
 急変すると目に止まりやすいが、少しずつ変わっていくとその変化に気付きにくい。昨日までの日常がそのまま続いているように錯覚しやすい。
 毎日何百人もの新たな感染者が明らかになっても、いつの間にかそれに驚かなくなったばかりか、今日は少し減ったななんて安心したりする。

   レーシングスーツは旅の衣にて
 宿に着いても酒は飲まない

 一日一句づつ付けていって、ようやく一の懐紙が終了した。
 後になってコロナ前の世界を思い出せるように、古典趣味には走らないようにしている。

 新冠病毒退散祈願何人俳諧百韻

初表
 アマビエもつれるといいな糸桜
   春がいくまで二十八日
 タワマンの霞の中に夜は明けて
   言葉少なに駅の押し合い
 ドアに立つおやじ動こうともしない
   見れば真っ赤に燃え上がる空
 台風の尋常でない夕月夜
   ブルーシートの脇は芭蕉葉

初裏
 秋薔薇のようやく揃う作業小屋
   思えば辛いSEの頃
 異世界にハーレム展開描くにも
   何の嫉妬か見つからぬ本
 ググっても謎の解けない恋の道
   長閑な日々を引き籠りつつ
 信じよう不幸の先の花の春
   知らず年賀の遠方の友
 名を聞いて下の名前と付け加え
   月の宴の門も開いて
 山寺のBGMは虫の声
   露を踏み分け御朱印の列
 レーシングスーツは旅の衣にて
   宿に着いても酒は飲まない

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