北海道の新規感染者数は一週間合計だと、372-732-1417と倍々に増えてきたが、今週はやや頭打ちになっている。これは朗報だろう。みんなが危機感を持って外出を控え、繁華街に人のいない状態を作り出せば、ある程度は抑えられる。
GoToトラベルはいろいろと批判が多いが、今日はあえて逆張りで、安全な旅の方法でも考えてみようか。
基本的に移動はマイカーとかレンタカーとか、あとバイクや自転車など、大勢で乗らないものを選ぶべきだろう。バスや電車だったら、横にずらっとドアの並んだ完全個室の車両を作るといいが、コストがかかりすぎるか。
宿泊先はキャンプが一番良いのではないか。ただ、大きなテントに大勢あつまってクラスターになった例があるので、基本はソロキャン。今は夫婦でソロキャンというのも流行っているという。二人で一つのテントではなく、別々のテントでそれぞれに自分の趣味にあったソロキャンをやるというスタイル。
食材は農家の無人販売を利用するといい。地元の新鮮な食材が食べられる。
あと、迎える観光地の側だが、極力観光地とその周辺の道路に旅行者を集中させ、市内をうろうろさせないようにした方がいいだろう。それには市内にある様々な名店ので店を観光地にある大型観光施設に集め、屋台や移動販売車などで営業する。
有名な観光地なら、観光バスが何台も止まれるような施設は必ずある。道の駅やサービスエリアでもいい。そこに市内の有名店ので店を並べ、完全予約制で販売する。予約制ならGoToイートも適用できる。いつどこにどの店が出店するか、一つのサイトにまとめて情報を流せば、旅行者は店を探し回る手間も省ける。
まあ冗談はこれくらいとして、俳諧の方だが、「旅人と」の世吉興行は旧暦十月十一日、そのあと十月二十五日に旅立つまで、半歌仙興行、十吟一巡興行、七吟十句興行も行われた。今回はこの半歌仙興行、「江戸桜」の巻を見ていこうと思う。
発句は、
江戸桜心かよはんいくしぐれ 濁子
吉野の桜を見に行く芭蕉に対し、吉野の桜も江戸の桜も心は同じだ。われわれも芭蕉さんが吉野の桜を見ているときには江戸の桜を見て、同じ桜を楽しむことにしよう。それまで、いくつ時雨に降られることか。
これに対して芭蕉の脇はこう答える。
江戸桜心かよはんいくしぐれ
薩埵の霜にかへりみる月 芭蕉
薩埵峠を越える時には江戸の方を振り返って月を見ることになるだろう。薩埵峠で東を見れば、月だけでなく富士山の雄大な姿も見える。
第三。
薩埵の霜にかへりみる月
貝ひろひ貝ひろひゆく磯馴て 嵐雪
蒲原・由比は磯伝いの道で、その先に薩埵峠がある。
発句の情を去るので、ここは芭蕉さんの旅ではなく昔の人で、食料となる貝を自分で拾いながら旅をする侘び人であろう。
四句目。
貝ひろひ貝ひろひゆく磯馴て
酔ては人の肩にとりつく 其角
磯の貝だからサザエやアワビだろう。酒の肴にはもってこいだから、すっかり出来上がって人の肩を借りながらよろよろと歩く。
五句目。
酔ては人の肩にとりつく
けふの賀のいでおもしろや祖父が舞 芭蕉
祖父(おぢ)の長寿を祝う宴で、祖父がよろよろと舞うが、結局人の肩を借りることになる。
六句目。
けふの賀のいでおもしろや祖父が舞
根松苗杉蝉の鳴声 濁子
根の付いた松も松の苗だろうか。松の苗、杉の苗を植えて辺りでは蝉の声が聞こえる。「松杉を植える」という言葉には定住するという意味があるらしい。
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