暑いねー。そろそろコーラとか飲みたくなるねー。
それにしても北は往生際が悪い。南北統一と体制維持は最初から矛盾しているから、両方は無理に決まっている。これを両立させるとしたら、韓国を消滅させ、金正恩の支配下に吸収するしかない。そりゃいくらなんでも無理というものだろう。
まあ、おそらく内部に今回の豹変に不満を持つ人たちがたくさんいて、大変なんだとは思う。
実質的には南に吸収される形になっても、あくまで北の主導で南北統一を実現したことにし、在韓米軍を撤収させて完全中立による独立を実現し、国名にも朝鮮の文字を入れる、というのが最善の形作りではないかと思う。
それでは「花で候」の巻の続き。
五十七句目
泪の小川のちは淀川
ゆかにつもるちりは誓文愛宕山 宗因
「誓文(せいもん)」はコトバンクの「デジタル大辞泉の解説」には、
1 神にかけて誓う言葉。また、それを記した文書。起請文(きしょうもん)。誓紙。
2 相愛の男女が心変わりをしないことを誓って取り交わす文書。多く、遊女と客の間で交わされた。誓紙。
3 (副詞的に用いて)神に誓って。
「こりゃ―ほんまのこっちゃ」〈滑・膝栗毛・八〉
とある。この場合は2だろう。積もった誓文はうず高く山になり、さながら愛宕山。
京都の愛宕山は嵯峨野の北にある。ここから流れ出した小川は桂川に注ぎ、やがて宇治川、木津川と合流して淀川になる。
五十八句目
ゆかにつもるちりは誓文愛宕山
天狗や鼻をはじく我中 宗因
京都の愛宕山には愛宕山太郎坊という天狗が住んでいた。その天狗の高い鼻もへこますほどの熱愛だという。「我中は天狗の鼻をはじくや」の倒置。
五十九句目
天狗や鼻をはじく我中
たまさかに口説せしことりんきして 宗因
「たまさか」は滅多にないこと。「悋気(りんき)」は嫉妬のこと。
「たまさかに悋気して口説せしこと」の倒置。まあ、嫉妬するのも仲の良いしるしか。
六十句目
たまさかに口説せしことりんきして
したたるけれど今すこしねん 宗因
「したたる」は甘くてべたべたしていること。口説も舌っ足らずの甘えたような声だったのか。語源的には多分関係ないと思うが「舌垂る」と「舌足らず」は何か調和する。
「ねん」は「寝ん」。
六十一句目
したたるけれど今すこしねん
下帯も汗もかたびらのかたしきに 宗因
「かたしき」は、
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに
衣かたしきひとりかも寝む
藤原良経(新古今集)
の歌にもあるように、自分の衣を下に敷いて独りで寝ることをいう。二人でともに寝る時は衣を二枚重ねて寝る。
汗びっしょりになった褌や帷子を敷いて、べたべたするけど一人寝よう。まあ、汗をかくようなことをした後なのだろうな。
六十二句目
下帯も汗もかたびらのかたしきに
二人むかへる蚊帳ごしの月 宗因
汗まみれの褌や帷子の片敷きに就寝するのではなく、二人座って寄り添って蚊帳越しに月を眺め、愛し合った後の余韻を楽しむ。艶なるかな。
六十三句目
二人むかへる蚊帳ごしの月
しのばねど局の口もあけひろげ 宗因
「局(つぼね)」は古くは女房などの居所を言った。
別に忍んでやってきたわけではないけど、局の入り口は開いていて、蚊帳越しの月が二人を迎える。
六十四句目
しのばねど局の口もあけひろげ
見られたがるやなまめいた顔 宗因
江戸時代で「局(つぼね)」というと吉原などの下級の遊女をいい、外から見える部屋(局)で待機して、通りがかる男を誘う。口も色っぽく半開きだったりしたのか。
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