2018年10月21日日曜日

 今日は朝から雲一つない天気で、どこへも出かけないのも勿体ないので、飯能の天覧山と多峯主山(とうのすやま)に登ってきた。アニメ「ヤマノススメ」の聖地でもある。
 多峯主山は標高271メートルだが360度の眺望があり、秩父の山々、大岳山、富士山、丹沢山、大山、反対側には筑波山も見えた。スカイツリーや東京の高層ビル群も言うまでもない。
 帰り道の甲州街道は十三夜の月に向って走った。
 十三夜のお月見の習慣は宇多天皇の頃からあるらしい。芭蕉は貞享五年、姥捨山の旅から帰って、芭蕉庵で十三夜を迎えた時に、「今宵は、宇多の帝のはじめて詔をもて、世に名月と見はやし、後の月、あるは二夜の月などいふめる。」と記している。

 木曽の痩せもまだなほらぬに後の月 芭蕉

 このあたりの話もぐぐれば出てくるので、そちらに譲ることにしよう。
 まあ、大宮人も月見の宴が一回だけというのは寂しかったのだろう。前にも書いたが、昔の名月というのは「明月」とも言うように、月の明るさが大事で、せっかくの月明かりだから無駄にせずに夜通し遊ぼう、というものだった。
 日本にはバレンタインデーの一ヵ月後の三月十四日にホワイトデーという日がある。これはバレンタインのプレゼントの返礼のためのものだが、ひょっとしたら十三夜にもそういう意味があったのかもしれない。
 十三夜という半端な日になったのは、季節がら十五夜よりもやや冷えまさる季節だけに、宴席も夜が更けて寒くなる前に終わりにしたかったため、月の出を待たずに早く始めたかったのかもしれない。
 まあ、これはあくまで今思いついた推測ということで、まだ「諸説あり」の一つにもなっていない。
 雲一つない空の十三夜の月に、いつかこの世界を曇らす不穏な動きもどこか吹き飛んで欲しい所だ。西側の政治家が建前綺麗事を言っているうちに、東の独裁国家がやりたい放題やっている。何でこんな世界になってしまったのか。

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