二日には武州柿生琴平神社に初詣に行き、三日には古代東海道を尋ねて龍ヶ崎から土浦のちょっと手前まで歩いた。
四日は家で休んで、今日は都筑区の北新羽杉山神社に回転式の狛鼠を見に行き、そのあとカピバラカフェに行った。
そんなこんなで冬休みもあっという間に終わり、明日から仕事始め。
また灰色の日々に戻るが、きっと様々な芸能が慰めくれて、明日への活力をくれることだろう。
まあ、正月休みが一日しかなかった幕末期に較べれば今は良い時代になった。そういうことで今日から鈴呂屋俳話も開始。今年最初の一句は鼠年に因んで。
穴蔵や鶯の異名白鼠 如柳
これは延宝九年刊清風編の『おくれ雙六(すごろく)』の句。穴蔵の中でたまたま出合った白鼠は大黒様の使いの目出度いもので、鶯のようなものだ、という意味だろうか。
清風といえば出羽尾花沢の紅花問屋で、芭蕉が『奥の細道』の旅で尋ねて行き、
まゆはきを俤にして紅粉の花 芭蕉
の句を詠んだことでも知られている。
蓬莱の火燵猫の不盡見る朝哉 千門(庵桜)
火燵を蓬莱山に見立て、その上に乗っている猫を富士山に喩える。
蓬莱の麓へ通ふ鼠かな 鬼貫
これは散文的には蓬莱飾りの辺りに鼠がちょろちょろしているという句だが、韻文的には東方海上の幻の蓬莱山へ大黒様の使いである鼠が行き来しているとなる。
芭蕉で鼠と言えばやはり、
氷苦く偃鼠が喉をうるほせり 芭蕉(虚栗)
だろうか。新暦では正月だが、旧暦ではまだ冬だ。
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