2016年10月31日月曜日

 世間はハロウィンで盛り上がっているのかな。現代俳句では一応ハロウィンもカボチャも秋の季語になるようだ。
 神無月は本来旧暦の十月だったが、今はこの季節に新暦の七五三が重なってしまっている。七五三に神社へ行っても神様がいないんじゃ困るから、神様も今では新暦で行動しているのだろうか。その辺はよくわからない。
 昔は神無月の留守を守る神様として旧暦十月には恵比寿様を祭るえびす講が盛んだった。ハロウィンは新暦のその場所にうまくはまったのかもしれない。
 恵比寿様は「蛭子」と書くと天照大神や素戔男尊の目立たないお兄ちゃんだが、一方で海の向こうから来た外来神だともいう。それがケルトの神々に取って代わられたか。
 多神教の文化では神様と悪霊との境界は曖昧で、死者の霊もまた同様にとにかく陰陽不測はみな神様とばかりに混然とした形で迎えられた。妖怪やモンスターの類も皆友達というのが、日本の風土に合っている。
 ハロウィンはキリスト教圏の中にあって、数少ないペイガンの祭りとして生き残ったもので、それがアメリカで盛んになったのは、やはりお菓子会社の陰謀か。
 それが日本の多神教の中に戻っきたもんだから、子どもたちのお菓子の祭り以上に大人の間での仮装パーティーとして盛り上がり、妖怪、モンスター、亜人から漫画やゲームの様々なキャラクターに至るまで何でもありの世界になった。

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