2019年12月25日水曜日

 IR疑惑はついに逮捕者を出し、贈収賄事件となった。
 野党の発言が少ないのは、検察特捜は既に安倍の支配下にあるという幻想のせいで戸惑っているのか。
 今思うと、多分他にもいろいろやばいことがあるのだが、それを隠すためにあえて安全なモリカケの情報を小出しにしていたのかもしれない。野党やマスコミはこの作戦にまんまと乗せられ、囮の藁人形を攻撃していたことになる。流石に検察はそれには引っかからなかったと見るべきか。
 まあ、数々の疑獄事件を起してきた自民党が、そうすぐにクリーンになるはずもないか。
 さて本題に入ろう。
 謎の俳人皷角の発句だが、『虚栗』にはまだある。

 後家耻ぬ嫁星に寐巻かさん事   皷角

 これは七夕の句で、嫁星は織女星、西洋ではベガのこと。
 寐巻は蒲団に袖のついたような夜着とは異なり、薄手の体に纏うものをいうようだ。元禄三年の「半日は神を友にや年忘レ 芭蕉」を発句とする歌仙に、

   萩を子に薄を妻に家たてて
 あやの寐巻に匂ふ日の影     示右

の句がある。ちなみに次の句は『去来抄』にある「なくなくもちいさき草鞋求かね 去来」。
 どういう状況で後家が織女に寐巻を貸すことになったのかはよくわからない。何か出典があるのか。

 傘合羽はぜつり時雨顔なるや   皷角

 はぜ釣は秋の季語で、時雨は冬の季語だが和歌では秋にも詠む。
 傘を被り合羽を着てはぜ釣る人を見ていると、あたかも時雨が降っているかのようだ。

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