昨日は三峰に行った。天気も良く紅葉も見頃だった。
鈴呂屋書庫(http://suzuroyasyoko.jimdo.com/ )の「牛流す」の巻を若干書き直した。芭蕉晩年の俳諧を集めたPDFも準備中。『炭俵』の四歌仙、水無瀬三吟、湯山三吟、文和千句第一百韻のPDFが公開中。
三峰といえば狼だが、狼は冬の季語になっている。
狼の声そろふなり雪のくれ 丈草
のように、昔は狼の遠吠えが普通に聞こえたりしたのだろう。
『韻塞』には、
狼の道をつけたる落ばかな 程己
狼のかりま高なり冬の月 奚魚
の句もある。「かりま高なり」はよくわからない。
『猿蓑』には、「灰汁桶の」の巻ニ十四句目に、
すさまじき女の智慧もはかなくて
何おもひ草狼のなく 野水
の句もある。前句の「すさまじき」は女の物思いと狼の遠吠えの両方に掛かる。
いずれにせよ、狼の声は冷え寂びた哀れで悲しげな響きとして聞かれていたのだろう。
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