今日は旧暦だと十二月三十日で大晦日(おほつごもり)。
月花に馴れし矢立も大三十日 由平
これは大阪談林の賀子編の『蓮実』(元禄四年)の句。昔は矢立だったが、今は月花を記してきたキーボードの大晦日ということか。ただ、今は新暦の世の中なのでそんなに実感は湧かない。別に明日「あけましておめでとう」を言うわけではないし。
今年は年内立春ということで、既に立春から十日以上経過している。昔はこういうときに「冬の春」という言葉があった。
連歌師の去年とやいはん冬の春 菊阿(『正風彦根躰』)
根つぎする柱ごよみや冬の春 同
冬の春心の外や梅の花 智月(『韻塞』)
まあ、今年は蝋梅を見に行ったり、熱海桜を見に行ったり、けっこう冬の春を楽しめた。蝋梅に熱海桜に冬の春。
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