今日はworld cat day(世界ネコの日)だそうだが、国際動物福祉基金によって二〇〇二年に制定されたということ以外にほとんど情報がない。
国際動物福祉基金のホームページを見ると、他にも三月三日世界野生生物の日、二月十六日世界センザンコウの日、九月二十二日世界サイの日、八月十一日世界ゾウの日、八月二十六日世界イヌの日などを定めていて、その趣旨が説明されているが日付には特に意味はなさそうだ。
まあ、この日に何をして祝うかは世界中のネコ好きに任されているようなもので、鈴呂屋俳話でも昨日に続き猫ネタでいってみよう。
元禄七年六月、支考を伴って大津四の宮の能大夫本間主馬(丹野)を尋ねた時の興行、「ひらひらと」の巻の十八句目に猫が登場する。
月花を糺の宮にかしこまる
ああらけうとや猫さかり行 丹野
「糺の宮」は京都の賀茂御祖神社(下鴨神社)の摂社の河合社のことだという。
君を祈るこころの色を人問はば
ただすの宮のあけの玉垣
前大僧正慈円
の歌でも知られている。この場合の「君」は後鳥羽院だという。
月花そろって目出度い糺の森のこの神社でかしこまっていると、それをぶち壊すように猫のさかりの声が聞こえる。「けうと」は気疎で疎遠という意味だが、興ざめという意味もある。
前の支考の句が月花の目出度さと糺の宮の厳粛さを具えた句だったので、バランスを取るためにあえて卑俗に落とした句と見ていいだろう。
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