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| AI俳画 |
「甲戌紀行」の続き。
翌九月二十日は御師の福井藤兵衛大夫の家で御神楽を見る。
御神楽 謹上再拝
太々や小判ならべて菊の花 其角
太々神楽は大人数で演奏する大掛かりなものであるため、かなり高価で小判が何枚も必要だったのだろう。太々は小判の色の橙にも掛かるそれを並べるとさながら菊の花のようだ。
「隨縁紀行」の方に、
神の秋七十わかしいもと神子 岩翁
四手のつゆ油気はなしみこの髪 亀翁
の句があるから、舞手の神子さんは70歳の老女だったようだ。まあ、若い娘の未熟な舞より七十の熟達した人間国宝級の舞を愛でるのが通というものなのだろう。菊は重陽の不老長寿の薬を象徴するものでもある。
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