今日は芭蕉さんの命日で時雨忌とも言うけど、旧暦と新暦との関係で結構ややこしいことになっている。
芭蕉さんが大阪で亡くなったのは元禄七年十月十二日で、その日は新暦の十一月二十八日だから、今日がその命日になる。
ただ、単純に旧暦十月十二日ということだと、命日は今年の場合新暦の十一月二十四日ということになる。
それだけでなく、新暦の十月十二日を命日とする人もいるし、明治政府が旧暦の行事を禁じたため、月遅れで十一月十二日を命日としている所もある。伊賀上野ではこの日にイベントが行われっている。
つまり、芭蕉の命日と言っても十月十二日、十一月十二日、十一月二十四日、十月の二十八日と四回あることになる。
人生は旅で、旅の中でみんな旅をしている。慈鎮和尚の歌に、
旅の世に又旅寝して草枕
夢のうちにも夢を見るかな
とある通りだ。
時雨きや今日八十億旅途中
芭蕉さんの死を看取った之道の門人に呑舟と舎羅がいた。その発句。
初めての千鳥も啼や礒の塚 呑舟(枯尾花)
をく霜に声からしけり物狂 呑舟(有磯海)
日ざかりの花やすずしき雪の下 吞舟(有磯海)
短夜を明しに出るや芥子畠 舎羅(西華集)
起々の心を宿の新茶かな 舎羅(西華集)
慰に斎ふるまはむ鉢たたき 舎羅(西華集)
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